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2006年5月12日 (金)

バスケ好きを呼ぶbjリーグ

競技の人気は「プロが創る」と締めくくった前回記事「外山からたどるNBAの栄光とbjリーグのもたらすもの(2)」だが、今回は日本のバスケ界を盛り上げようと立ち上げたbjリーグを検証していく。



 このレポートは、うまくまとまっているので参考にされたい。


◆リーグの狙いの確認

 bjリーグが掲げる「3つの理念」は以下3つだ。
 
 1. プロフェッショナル
 2. スポーツ・エンタテインメント
 3. グローカル &コミュニティ


◆リーグ立ち上げ意義 <成果>の検証

以下4つの検証をした。

1.バスケファンの開拓
「若者や女性、家族連れが増えバスケの客層が変わった」とのことで、地域のプロスポーツを気軽に愉しむイメージを作り上げたと言える。


2.トップ選手以外が職業としてバスケができる受け皿
これまで大学卒業後にJBLスーパーリーグ加盟企業に就職できるのは年に10人程度で、あぶれたプレーヤーの行き場が無くなり、プレーすることを諦めることが多い環境だったが、トライアウトという門戸を開放し、自由に平等にプロに挑戦する場をバスケ界に提供した点は、裾野を広げる意味でも大きな貢献と言える。

3.日本プレーヤーのレベルアップ
asahi.com記事における波多野選手のコメントより、当人の充実感が伺える。
波多野選手はTVCMにも抜擢されているが、NBAをめざす上でのSTEPとしてbjリーグ入りを選んだ選手である。



4.新しいバスケファンを動員
目標3000人に対して、1試合平均2000人だったが、新潟アルビレックスは3000に近かった。新潟はJBL加盟時より日本最初のプロバスケチームとして発足し、河内bjリーグコミッショナーは、このチームのプロ化を経験できたからこそ、bjリーグの立ち上げに感触を得ることが出来ていた。

現在のbjリーグにおける新潟アルビレックスの成功について、
ミクシィの仲間:ワタナベさんよりメールレポートを頂いた。
   
  *高校全国大会の予選大会で人気を博してきた土壌=バスケ関心の高さ
  *サッカーのアルビレックスの地域密着の成功事例
   (親子連れや高齢の夫婦などの動員)
  *選手との交流(クリニック、イベントの定期的開催)
  *選手入場前の花火などで初来場者にも楽しんでもらう工夫
  *地元メディアの大きな扱い

  キーワードは、土壌とメディアだろう。


◆提案

課題はいろいろあるだろうが、ここでは改善のための提案をしたい。

2年目のシーズンは平均2500人の動員を目標にすると河内コミッショナーは語っているが、初年度の3000は初めての目標で机上のものだったが、次の2500は2000の実績を受けての実現可能レベルでの目標設定だ。
下方修正ではあるが、対実績比25%アップを是非実現したい。

さて提案は以下の●3つだ。

   

●バスケの楽しさをひけらかす!

点を入れ合うだけのわかり易い競技であると誇張し<バスケの見方>を提案する。
どんな形で得点するのか、どういう風にそれを阻止するのか、1分に1往復以上攻守が交代するが点の入れ合いを愉しむことを提案し、先入観なく足を運べるように促す。    

   

●ルールの敷居を下げ、流れを止めない工夫を!

<1> 何でもないようなシチュエーションで笛が吹かれゲームの流れが止まることで「〜してはいけないルール?」「わかんなぃ」という勘違いを生みがちだが、それをうまく排除してあげる工夫をこらす。

  3歩あるいちゃ駄目!3秒いちゃだめ!線をはみ出ちゃ駄目!
  後ろの線まで戻っちゃだめ!押したり・絡んだりしちゃ駄目!
  シュート動作に体が触れたらフリースロー!
  といった内容のルール説明を紙で配り、
  ルールに不安を覚える層のフラストレーションを減らす。

<2> 見慣れたファンには、ルール理解のSTEPアップ説明として、「ドリブルを始める際に微妙に後ろ足が床から離れる時があり、トラベリングのジャッジあり!」と<図解>したものを配布するのも一考ではないだろうか。

<3> 発展的に考えるとNBAにならって試合の流れに大きく影響しない反則(突き出しのトラベリングなど)は、国際ルールにとらわれないジャッジを取り入れることで、試合の流れを止めない魅せるバスケとしていくことを考慮してもいいのではないだろうか。


   

●選手のPRをする

ロスターや写真、成績といった情報だけではなく、経歴や、本人の思い入れや、今後の期待、スター性などをうまくメディアに露出させる。
初年度は、それなりにゴールデンタイムのTV番組にも出演したことで宣伝にはなったが、番組の中でそのプレーヤーのプレーの特質は実は紹介されていない。うまく訴求してほしい。



◆セカンドシーズンへの期待


トライアウトは盛況で、プロリーグとしてたくさんの挑戦者を得た。最終トライアウトでは、1月の一次選考を通過した19—38歳までの115人(推薦選手も含む)が最終先行に向けて技を競った。
その中には、アトランタ五輪の予選に出場した日本代表や日本リーグ優勝メンバーのほか、ストリートバスケットに一旦身を投じたプレーヤーも多く挑戦したようだ。

大学を卒業すると、ほとんどのプレーヤーが公式大会から事実上の引退を余儀なくされてきたが、プロとしての「望み」を繋ぐ場として認知されポジションが確立されれば、小さな子供達の【夢】の対象になり得る。


ファーストシーズンで、間違いなくプロバスケリーグとして、バスケット競技の人気向上の種を蒔いたと言え、セカンドシーズンには確実にファンとプロプレーヤーを増やし、観客動員とメディアの取り扱いも増すと期待する。

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