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2006年6月17日 (土)

ボールパーク → 日本のスポーツ組織&スポーツクラブ

ちょっと重そうなタイトルになってしまったが、これでいってみようと思う、、、

6月13日の記事サッカー日本代表:宮本「ブラインドサッカー」を支援 ~ツインバスケの紹介で、様々なバスケットがあることを紹介した。

しかしながら、それぞれで連盟を持ち、財源が異なり、海外で開催される世界選手権への参加を金銭面を理由として断念するような事態が現に起きている。これは、日本という国における文化・社会の中でスポーツとの関わりがあまりにも「マスコミ主導」となり、ファンも、マスコミも、国も、見るべき所に目が向いていない証拠と言える。

この辺について気になっていたところ、先週出張で出掛けた沖縄の本屋で、玉木正之さんの「スポーツ解体新書」を見つけ、すぐに買う事を決めた。(リンク先で目次を閲覧できるので、ザッと見て頂きたい)
少し厚めの単行本で、帰りの飛行機の中で読みたいとも思ったが別送した。案の定、飛行機では離陸直後に睡眠に陥り、「あと10分で着陸となります」のアナウンスで起こされた・・ f(^^)

◆ボールパーク
玉木さんとの出会いのキーワードは「ボールパーク」だ。
1997年8月に偶然見ることができた『NHKスペシャル/私をボールパークへ連れてって』で拝見し、すごいスポーツジャーナリストがいるんだなという感想を持った。
ただ残念ながら番組の内容はちゃんと覚えていない。
アメリカにおけるMLBとファンとの関係を、MLBの歴史を少しひもときながら、今でも球場で5回裏(?)に大合唱される Take me to the the ballgame という歌に、その【縮図】があるんだということを紹介し、そこに地域に密着したプロスポーツが長い時間を掛けてファンによって育てられるという「スポーツ文化」を伝えた気がする。
地域密着型という言葉は当時知らなかったし、そういう精神すら知らなかった。アメリカ・スポーツの「深さ」だと思い込んだものだ。

歌詞はこうだ。

Take me out to the ball game. Take my out with the crowd.
Buy me some peanuts and crackerjacks. I don't care if I never get back.
Let me root, root, root for the hometeam.
If they don't win, it's a shame.
For it's one, two, three strikes, you are out at the old ball game

アメリカスポーツの特長だと思っていた地域密着型が、実はヨーロッパにおいて古くから「クラブチーム」というスポーツ文化として根付いているときちんとわかったのは、「bjリーグ」についていろいろ調べてからのことで、ごく最近になってからである。それでも、本屋で「玉木」と「スポーツ」のキーワードだけで、玉木さんの本だとピンと来たのはわたしの中に彼からのメッセージが深く根ざしていたからなのかも知れない。

◆地域密着型スポーツクラブとしてのレッズの工夫
最近では「地域密着型スポーツクラブ」というファンへのアプローチの【スタンス】について注目してみるようにしている。

以前も紹介した浦和レッズだが、その社長のインタビューをとある会社の顧客用雑誌で読む事ができたので、触れておきたい。

犬飼基昭(いぬかい もとあき)さんは、前職にてヨーロッパ駐在を長く経験し、「学校ではできないことをクラブで教える」ためにレッズの社長に名乗り出たそうだ。

前の記事でクロアチアのところでも少し触れたが、ヨーロッパでも核家族化の問題は深刻だが、その問題をクラブがカバーする大人社会が出来ているという。親がクラブのコーチを自慢げに話すのを聞いてうらやましいと思い、日本にも絶対に必要だと信念を持ち、具現化した形がレッズランドでもある、という。

サポーターが応援しやすい環境作りのひとつとして、ファン同士で結婚するケースを捉え、子供が生まれた若いカップルが以前と同じようなスタイルで応援に来れるようにスタジアムに「託児所」を開設したそうだ。

レッズサポーターの登録を1組3人以上の受付とし、サポーター同士の輪を広げるきっかけ(仕掛け)を担っているという。登録時に配られた旗が、最近ではレッズの試合の日に商店街のみならず、一般家庭にも掲げられるそうだ。

またレッズは、小学校の授業や、中学校の部活動のサポートにも乗り出している。

◆魅せるために企業として大切なこと?
 犬飼社長は、「レッズの持ち主は誰か?」と社員に問いかける。そして、決して我々のものではない。スタジアムを一杯にして応援してくれる、あるいはテレビの前で声援を送ってくれるファンやサポーターのものだと諭す。
そういう人たちのために何をすべきか?それを考えなければファンは離れてしまうからだそうである。

5/28の記事「地域密着型スポーツクラブへの道」で紹介したヴァンフォーレ甲府の例と同じ「信念」だ。

いくつか地域に密着した気になる活動を紹介する。

◇バスケット:さいたまブロンコス
 ○学校の授業の一貫としてクリニックを行っているそうで、まさにレッズ犬飼社長の「学校ではできないことをクラブで教える」というのに通じる。
  6月20日(火) 川口市立並木小学校(授業)
  6月23日(金) 皆野町立皆野小学校(授業)
  6月26日(月) さいたま市立南浦和小学校(授業)
  6月27日(火) 草加市立川柳小学校(授業)
  7月5日(水) 和光市立白子小学校(授業)
  7月7日(金) さいたま市立芝原小学校(授業)

 ○デービッド・ベンワーが西武始球式
    西武ライオンズ所沢市民応援デーに参加し、始球式に登板だ。

◇野球:千葉マリーンズ
  ボビー・バレンタイン監督が、城西大学経営情報学部において「スポーツビジネス論」の客員教授に就任!
講義内容は非常に興味深く、現職監督からの生のメッセージが与える影響力はさぞかし大きいことと思う。
  
・スポーツビジネスの実態を学び、野球ビジネスと地域振興のあり方を展望
・講義はバレンタイン監督をはじめ、マリーンズ球団関係者や本学教員も担当
・千葉マリンスタジアムにて行われる千葉ロッテマリーンズ対福岡ソフトバンクホークス戦で、バレンタイン監督による講義や、球場運営の実習をおこなう
・シーズン終了後の11月下旬にバレンタイン監督が千葉東金キャンパスにて講義

・2月25日(土)、経営情報学部学会講演会
 「スポーツと地域振興−新たなスポーツマネジメントの確立を目指して−」にて
  千葉ロッテマリーンズ 経営企画室室長の小寺昇二氏
   「スポーツビジネスからみた千葉ロッテマリーンズの新しい試み」
  他に「総合型地域スポーツクラブの運営−地域の健康づくり−」など

◇NBA
  年と家族の発展、健康など促進を目指す国際的な社会貢献プログラム「NBAケアーズ」を設立
  NBA、選手、チームが
  1億ドルの寄付、100万時間のボランティア、
  そして100箇所の遊び場の建設を目標に!
  ※リーグ全体で行われる世界規模の社会福祉活動であるが
    NBAファンとして鼻が少々高いではないか。

●日本のスポーツ組織と今後
  このようにプロスポーツの社会においては、欧米のスポーツ文化の良い所を輸入し、地域に根ざし、スポーツをきっかけにコミュニケーションや健康づくりを支援する体制あるいは考え方を浸透させようという機運が高まってきており、実際にそのことによるプロスポーツチームの存続や、街づくりに多大なる貢献・成果を上げている。

天下りかのようなスポーツ連盟組織のあり方を見直し、スポーツを通した文化の形成を考えて欲しい。
そのためには外部監査の仕組みも必要だろうが、我々一般ファンの層においても、関連知識を共有しておく必要性を感じる。このブログではそういった観点での記事を書き進められればと思う。それが、ひいては地域密着に繋がるものと考えるからだ。

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コメント

観客もプレーしている感覚。これはスポーツ文化度の違いでしょうねぇ。

 ※どっか国内野球場でネットをとっぱらって試してたハズです。

●見に来てもらうために
 すでにミニバスをしてる子を対象にクリニックしてます。
 が、それがそのまま、そのチームの試合を見ることに
 繋がっていない気がする。

 →バスケをやってる人じゃなくて
  興味を持っていなかった人(特に大人)を呼び込むこと
  それがバスケ人気を大きくする!

●バスケに興味ない人に来てもらうには
 ルールを簡単にレクチャすることを考える。
 その人達の一部でも軽くバスケをしてみるような環境を提供する。
 やってみて興味を持ってもらう。

 といった構図、それが真の底辺の拡大!

 底辺という言葉に、年齢を想定しているから、
 いつまでもファンが増えない。
 サッカーだって、サッカー知らない人が
 ジャージ着て応援に行くようになった。

★健康のためにクラブチームでスポーツをやろう!
 その中でバスケも一緒にやってもらう。
 クラブチームというコミュニティで
 バスケについて語るようになる。
 外に目を向けて観戦に行く。
 応援に気持ちを入れられるのは地元のチーム!


という流れと同じように感じましたが、いかがですか?


ブームではなく、実際にバスケ人口を増やし、「バスケをやる大人」が増えることで『観客もプレーしている感覚』を持てるようになり、更に「観る大人」を更に誘うことで、チケット購入観客が増える!
その状況が、自発的に半永久的に繰り返されることで人気の火は消えない、ということですよね!

図にしてみました。文字がハッキリ読めない場合はウィンドウを広げたりしてください。綺麗に表示できるハズですので!
http://kawashiman.cocolog-nifty.com/spread.png

投稿: kawashiman | 2006年6月20日 (火) 19時01分

そうですねぇ。でも「感動」を与えることだけがプロなんじゃないと思うんです。インハイでもインカレでも感動は与えることができますし。もちろん選手による受動的か能動的な発信は別ですが。
NBAで、マイアミにて2年前ですがプレーオフを見たときに思ったことがありまして、、、あとMLBを見たときもそうですが、観客がそのスポーツを分かっている、という空気を感じました。例えば、メジャーリーグであれば観客はグラブを持ってきてファールボールはキャッチしてしまう。ホームベース裏にはネットもない。でも日本は「ファールボールにご注意ください」というメッセージとともに、グラブ持込禁止(なんじゃなかったかな?曖昧です)とかで、野球のフィールドと観客席が隔離されているわけです。バスケもフリースローのブーイングだけじゃなく、審判のファウルコールにもブーイングが出る、つまり観客もプレーしてるようなポジション(感覚で)で観戦している、そんな感じです。あとは観戦した感想、自分だったらああプレーする、あそこの采配が、と自分が帰るコミュニティの中で話題が膨れ上がる、みんなとそのスポーツを共有する、そんな感じですね。そのスポーツをやるようになる。まぁこれは既に山ほど語られたものだと思うんですけど。スポーツがコミュニティになるのが目的であって、今の日本は地域密着によるコミュニティ活性化を目標にするのが強く出てるような気がしています。それだと娯楽だけど一過性のブームにしかならないような気がしてなりません。生活に起因するスポーツにならなければ、と思います。

中も外も変えていかなきゃいけませんねー。未だに中への入り方がよく分かりませんが、できれば俺は中から動きたいと思ってます。。。

投稿: ひーろー | 2006年6月20日 (火) 02時20分

要するに、これまではご指摘のように「疎かな」だった訳で、一緒に中から外から溶かし、ケミストリを生み出せればいいんじゃないかな、と思います。

投稿: kawashiman | 2006年6月18日 (日) 13時55分

ひーろーさん、コメントありがとうございます。

腰、リハビリというよりも、信頼のおける「整体」で看てもらってはどうでしょうか?わたしは何度も救われています、是非!

「スポーツを通してスポーツの共有」って、感動ですかね!
プロなら、感動を与え、観に来てくれた観客に感動を与えることでお金をもらう、、、みたいな。
その先は地域住民に「精神的満足」を与え、心が豊かになるという影響もあると思います。

投稿: kawashiman | 2006年6月18日 (日) 13時53分

カワシマンさん、はじめまして。バスケの路のひーろーです。

先日帰国したときにレッズの犬飼社長の講義を聞いてきたときに同じこと(学校じゃできないことを・・・)をお話されていました。社長自身も教育委員会の中で活動した中で、委員会・公務員の腰の重さに驚いたそうです。レッズが学校に対して活動をしようとしてもストップがかかることもしばしばあるそうで、可能性の潰し具合のひどさはどうしようもない、だからレッズランドでやるんだ、とおっしゃっていましたね。

スポーツ文化・地域密着という言葉は響きがいいですけど、日本のものはなんだかまだ薄っぺらのような気がします。地域密着で可能とするのはそのスポーツの共有であって、その先は二次的なものだと思うんですけど、どうもそこが疎かな気がします。先に見えるのはお金・地域経済活性以外ばかりで、物欲主義が強すぎます。それを溶かす方法は、中からできれば一番ですが、外から溶かしていくしかないのかもしれません。。。なんか抽象的で、なんも具体性がないんですが。。。

投稿: ひーろー | 2006年6月18日 (日) 02時04分

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