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2006年7月18日 (火)

バスケットボール界の今後の展開~スポーツの楽しみ方(その三)

前回に続き、スポーツの楽しみ方の3ポイントの最後について考える。

◆3◆ 「ささえる」こととしての「やる」ための場の提供

○バスケットを「やる」ための選択肢

トップクラスの選手が、高校・大学進学時にいくつかスポーツ推薦の可能性がある以外は入学した学校の部活でプレーするくらいしか選択肢はないだろう。

サッカーは、少し進んでいて小学生レベルから「サッカークラブ」という組織があり、クラブ大会がある。勝ち上がると海外へ行くチャンスがあるという仕組みだ。そして、クラブの中にはJリーグ傘下のクラブもあって、ジュニアユースなどを経て、Jリーグへと上がる仕掛けまでができている。


高校・大学を卒業した後は、東大に入るくらいの狭き門だ。最近でこそバスケ専門学校ができて、英語とバスケ留学や技術を教える場ができているが、こちらも定員があるという意味では狭き門と言える。

 ◇ミニバスケット
 ↓
 ◇学校(小中高は部活・大学はサークルや同好会など)
 ↓
 ◇専門学校/クラブチーム/企業(実業団、日本リーグ、JBL)/プロ

それゆえに、バスケットを「やる」場を提供する工夫が「ささえる」力となってきている。ただし、ほとんどが有料になっているという意味では「ささえる」側も投資をしていたり、それ以外の関連事業において利益を得ていないがために都度の運営協力人件費(実際は交通費だけだったり…)に回すために都度の徴収となっている。致し方ない情勢ではあるが、気ままに誰でも参加できる環境にまではなっていないのが現状である。

 ◆公園・校庭
 ◆公営体育館
 ◆コート貸し 
 ◆フリー参加可能な各種大会 
 ◆クリニック・スクール 
 ◆スポーツクラブ
 ◆トライアウト
 

○スポーツを楽しむスタイルの在り方

ヨーロッパのスポーツクラブは、中学校の学区に一つくらいづつ存在し、全ての参加者がプレーできるようにチームの人数、チームの数を調整し、試合では皆がプレーする環境を常に与えられ、個々がプレーした感想を言い合う反省会の場・時間をまた「楽しむ」そうです。

日本にこんな場はあるでしょうか?勝った、負けた、だけに一喜一憂し、本来分析すべき戦術的な因果関係を酒の肴にしているでしょうか?「まぁまぁ、それはまたコートの上で・・・」と話をさえぎったりしてないでしょうか?

ドイツ:ブンデスリーガなどの有名チームも、サッカー以外にバレー、ハンドボール、ホッケー、テニス、バスケといった競技を楽しめるスポーツクラブとして地域住民が月3000円程度で、全てのクラブ施設を使い、スポーツを楽しむ環境が提供されているのだそうです。

プレーを体験したことで技術的・人間的な成長するためにクラブハウスで情報交換をすることを楽しむためにスポーツクラブに入り、子供からおじいちゃんになるまでそこを拠点とし、拠り所としているのがヨーロッパタイプのスポーツクラブなのです。

こういった状況を知り、スポーツを「やる」とは練習・試合・宴会・議論・成長が過程であり、それらをトータルでどれだけ楽しめたか結果ではないだろうかと考えるようになった。そしてさらに技術レベルや試合結果は関係無く、スポーツを通して自分の成長に自分が気付き自分が喜びを得られるから楽しいと感じられる『場』が必要じゃないかと考えている。

ちなみに、成長には個人差があり、皆一緒という「体育」的な画一性は必要ない。それぞれの成長を尊重することで個別の楽しみ方が生まれるということを大切にしたい。

わたし自身、中学まで野球をやっていた。そして、部活は辞めたけど、野球を「やる」ことや「みる」ことは今でも好きだ。部活を辞めるとそのスポーツ競技との接点あるいはそのスポーツを「やる」ことが限りなくゼロになってしまう。
スポーツを愛するものにとってこの構図は、文化的に遅れていると感じるし、あまりにも情けない、嘆かわしい・・・そして、変えたい!と強く願うのである。

○総合型地域スポーツクラブを進める計画

長くスポーツを「やる」場として、総合型地域スポーツクラブを創ることが、成長を「ささえる」ことに適しているとわかった。実は国が、この動きを推奨する「スポーツ振興基本計画」を2000年9月に当時の文部省が発表している。

参考:
 
スポーツ振興基本計画の在り方について - 豊かなスポーツ環境を目指して -(保健体育審議会  答申)

次回は、総合型地域スポーツクラブの具体的な導入策を念頭に、アマチュアリズムとプロフェッショナルの比較とは別の観点で、「企業スポーツ」と「プロスポーツ」の比較をしておきたい。

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コメント

ktさん、公園・校庭などにリングというのは、結構難しいようです。ダムダムの音公害です。

渋谷のジョーダンコートですら五時までの利用となっているのは、そういうこともあるのかも知れません。

それで、体育館を開放してもらう方法を講じた方が話が早いのかなと考えています。

投稿: kawashiman | 2006年7月24日 (月) 13時01分

トラックバック・コメントありがとうございます。

バスケを部活でやってた多くの人がそれで終わってます。私は運良く友人がいますので楽しみながら?たまにゲームはしてますが、なんだかさびしいですよね。もっともっと街中にリングがほしいものです。

やっと、少しだけバスケ世界選手権も波が起こってきたようです。

投稿: kt | 2006年7月19日 (水) 14時32分

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