« 世界選手権クリニックにブロンコス | トップページ | 「バスケットボールパーク2006」 »

2006年8月 1日 (火)

「企業スポーツ」から「プロスポーツ」へ(その1)

時間が空いたが、「企業スポーツ」と「プロスポーツ」の比較をしていく。

まずは、日本・韓国・台湾以外には見られないという企業スポーツについて見ていく。

「企業スポーツ」のあゆみ

・戦後復興以降の経済成長時の企業育成政策
 企業が保養所・体育施設を作ることが奨励され、その建設には免税措置が取られた。

・企業クラブ強化にスポーツ優秀な学生を雇用

・各競技団体は興行収入からチームへ利益分配せず

・体育施設の管理費・遠征費などは企業負担

・JOCがスポーツ賞を授与しているが社会的評価は変わらず

・地域貢献の手応えなく宣伝効果を感じなくなり廃部が相次ぐ

というように、長い年月、教育現場や企業に生活支援と練習環境を頼ってきた惨状が今あるようだ。

「企業スポーツ」の弊害

企業スポーツの持つ企業対抗戦の形は指導者の横のつながりが希薄となり、技術向上ノウハウが広がらず、国内全体として競技レベルが上がらない問題を抱える。
更に、国内の企業対抗の大会優勝を最優先とし、全日本チームに選手を出さない企業チームがでてしまう。

オリンピックを見ると、欧米の選手は弁護士などの職業を持っていることもめずらしくないが、日本では該当競技の強い企業に所属するしかない。
このことは、職業選択の自由がなく、学校卒業後にスポーツ競技を継続するかどうかを迫られることになる。このことはスポーツに親しむ文化を発展させず、また企業スポーツを選んだ選手のセカンドキャリア問題を生んでいる。

そして企業名がチーム名となっていることで壁となり、「ファンが限定される」「自治体の協力を仰げない」「市民参加が難しい」といった環境から抜けられない悪循環の中にある。

バスケ界の中でのもがき

プロ契約選手を抱えながらも、キャラクタ商品化もせず、華やかさをアピールできず、また興行が収入とならないために、PRもできず、PRしないからファンが増えないというのがJBLの状況と考えられる。

プロの必要性を所属企業に訴え続け、3年してプロ1号となった外山選手は引退後の月刊バスケットボールの対談で「(プロ契約という名の)契約社員化はいまだに軌道に乗らず、後進の道を狭くした」と後悔の念を示した。

トップリーグが活性化せず、バスケ人気を呼ぶハズのプロが名ばかりのものとなり、バスケ普及力に乏しいのが実情である。

日本独自の企業スポーツ

広告塔の"走り"は、読売新聞初代社長:正力さんが販売促進のために球団を持ち、テレビとメディアミックス戦略を進めてきて、今でも巨人がプロ野球界を牛耳っている。(この宣伝策に対抗したのが朝日新聞で、高校野球を美化した。)

巨人軍には営業部がない代わりに、読売新聞社の販売店などがチケット販売を担う他は東京ドームでしか買えない仕組みとし、プレイガイドなどには流通させないという親会社の戦略で、プラチナチケット化している現状である。

このように1企業が仕切る意味では、プロ野球もある意味では企業スポーツであるとするのはスポーツジャーナリスト:玉木正之さんだ。

MLBでは、ホームグランドとなるスタジアムは自治体が税金で建設し、永久無償貸与し、地域密着度・ファンサービス度が高く、相乗効果を生んでいる。
日本が行政と企業スポーツが絡めないのとは対照的であり、このことは地域密着型のプロスポーツの必要性を物語る事例の一つと言えるのではないか。

次回は、上でみた企業スポーツに対比させ、プロスポーツについて触れていこうと思う。

|

« 世界選手権クリニックにブロンコス | トップページ | 「バスケットボールパーク2006」 »

コメント

受け売りのままですが、プロ野球で成功しているのは巨人が独占状態ですので、評価は難しいのではないでしょうか?

反面教師としたいです・・・

投稿: kawashiman | 2006年8月 9日 (水) 12時07分

プロ野球は企業スポーツが成功した事例ってことですよね?! やはり、そのスポーツそのものの魅力・スター選手の存在・演出なんかが人気スポーツを作り上げるのでしょうか?!

投稿: バスケット王国 | 2006年8月 5日 (土) 05時46分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75118/2887133

この記事へのトラックバック一覧です: 「企業スポーツ」から「プロスポーツ」へ(その1):

« 世界選手権クリニックにブロンコス | トップページ | 「バスケットボールパーク2006」 »