« 【ココログフラッシュ】と五十嵐圭 | トップページ | WJBL観戦 »

2006年9月16日 (土)

鈴木貴美一さんがHCに就任した新生男子全日本バスケ

学生時にMVPや得点王を獲得し続け、7年間の大学コーチ時には180勝16敗と日本バスケ界の王道を歩いて来た貴美一さん。NBAサマーリーグでコーチをして本場のプレーヤーを指揮し、またNBAやNCAAのコーチとコーチング論などの研究を進め、雑誌にてその成果を披露している。
名選手にして、名監督という実績をひっさげての全日本男子バスケ・ヘッドコーチに就任。

S-moveに、就任会見の模様が掲載されている。
http://www.s-move.jp/item_11830.html

協会としては、佐古を復帰させるために貴美一さんを呼び、アイシンのゲームをしながら柏木を育てるというストーリーは、理に叶っているようにも思える。

選手選出について、連戦が多くベテラン勢だけでは戦えないと、北選手、古田選手、節政選手の名前を挙げて必要なタレントであることを公表し、そして2人の世界バスケでの労を労った。今回も候補に挙がっていたのである。

前チームから5人の入れ替えで、サイズアップしたチームはいかに高さがバスケに必要か、そして世界バスケよりも上の成績を残す見通しとして今後のJAPANバスケのスタイルを垣間見ることができる。それは、経験を重視しながらも、高さ/運動能力/緻密さ/確実性を大事に考えるものであり、明確に日本バスケがステップアップしたことを世界に魅せた後だからこその踏ん切りなのかも知れない。


【PGの選出】

佐古と柏木の下半身の強さ・当たり負けしないバランスはPGには必須。フィジカルの強さは田臥がアメリカに渡ってから必要と感じ取り組んだ事でもあり、PG選出条件として必須と位置づけた。
未来の全日本入りを目指すPGはこの点に注意し、十分に下半身を鍛えて欲しい。

佐古のビデオ(日本文化出版)を最近買ったが、この点にポイントを置いて基本の動きを解説しているので参考にされたい。

五十嵐について、「渡邉・桜井もPGが出来るので外した」と説明したが、司令塔として佐古スタイルとは別の味を持った五十嵐については未来があるので、次の大会での結果が悪かった場合に五十嵐が潰れないことまで心配した決断かも知れない。
五十嵐には、実力でまた全日本に復帰を望みたい。

そして田臥について、「ミスが少なくてパスがうまい」とPGとして最上級の評価をさらりと言ってのけた貴美一さんの言葉に注目して欲しい。他にパスを褒めた選手はいない。前チームにおいていかにポイントガードポジションでのパスミスが多かったか、そして何がPGに必要か、世界バスケを通じて貴美一さんも、バスケ関係者も理解したという代弁のようにも聞こえる。
PGポジションでのパスミスはコート上の他の4選手のモチベーション低下を招き、当然敵に得点を与え、勢いを付けてしまう危険を常にはらんでいることを示唆したように取れた。それだけ田臥、佐古のパスの精度が必要とされているということが伺える。(ヨーロッパMVPのパパルーカス@ギリシャがあの年齢で何をなし得たか、何故できたのか、本当に心強い佐古復帰の「お手本」となった)


【チームコンセプト】

◆考えながら1番確率のいいディフェンス・オフェンスをやりたい
 その場に適した最高の選択肢を常に考えて決めていきたいという意思表示が伺える

●確率のいいシュートを打つ・無理なシュートをしないシュートセレクション
 残念ながら前チームには無理なシュートが非常に目立った。無理なシュートでも決めれば話は別だが、ことごとく落としていた点が結果的には直接の敗因となった。これを絶対に避け、一本一本を大事に確実にいくというポリシーを掲げた。佐古は十分にこのことをわかっているPGだ。

●オープンの選手に必ずパス
 大きな選手のパス能力の必要性を強く披露している。キャンプに参加する学生には少しでもこの能力を見付けたいことと想像される発言だ。若いビッグマン達に期待したい。

●あらゆる点で綿密に対応できる日本人の特性を活かす
 ジェリコに指揮できなかった点として言及しているようにも取れ、また逆に協会の目指す日本らしいバスケに一番近い方針とも取れる。こういった意味では、外人監督よりも数段日本のバスケを知っている日本人コーチであることの大切さを伺える発言と取れる。

○メンバーチェンジを緻密に
 メンタル面なども考え、貴美一さんのコーチング論の神髄を魅せて欲しい。

○オフェンスで息を合わせたコンビプレーを作る
 シューターやガードのドライブインを作るスクリーンプレーや、ここぞの場面で1本確実に決めるフォーメーションを作り込んで本番に臨みたいという意思表示。


【折茂の選出・後継者の任命】

世界バスケ終戦後、36歳でもうやり直しはできないと悔やんだ折茂は、プレー面の信頼と経験の2面で前チームを引っ張った。数字を残し、新しくて若いチームを引っ張った存在感は今の日本バスケ界のお手本として、またメンタル面そしてシュート力・体力の面で最高レベルのプレーヤーとして、そして勝敗を左右する存在として、一番必要な選手として選ばれた。
これまで歴代の全日本において、これほどの存在力を示した選手はいなかったかも知れない。

そして、折茂の後継者として川村ではなく、PGもこなせる拓馬を同スタイルのプレーヤーとして指名した。拓馬には成長した非凡な才能を発揮して欲しい。

【今後】
11/30から始まる第15回アジア競技大会で、少なくとも3位には入りたい。
準備の時間はあまり無いが、前回5位に甘んじることは無いと考えたい。
また元気な全日本チームの姿を観たい。

|

« 【ココログフラッシュ】と五十嵐圭 | トップページ | WJBL観戦 »

コメント

ファンというよりも、本人が一番悔しいでしょうねぇ。
がんばって欲しいものです。

投稿: kawashiman | 2006年9月30日 (土) 17時29分

五十嵐圭ファンは相当残念だったでしょうね。五十嵐には日立での昨シーズン以上の活躍を期待し、次回、実力で代表の座を奪い取って欲しいです。

投稿: きりんさん | 2006年9月19日 (火) 18時16分

バスケット王国san;

問題点と対応策がヒシヒシと伝わりますよね。

協会も、逃げの手には見えない気がします!

投稿: kawashiman | 2006年9月18日 (月) 22時48分

鈴木新HCの言葉の端々に、今の日本の問題点と対応策が覗えます。今回の協会の発言も意外に紳士的で評価できますね!

投稿: バスケット王国 | 2006年9月17日 (日) 10時30分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/75118/3462668

この記事へのトラックバック一覧です: 鈴木貴美一さんがHCに就任した新生男子全日本バスケ:

» 代表キャンプに学生を招集 [きりんさんとバスケットボール]
小尾慶一さんのblogによると、日本代表キャンプには若手の有望なビッグマンを呼ぶそうです。芝高の岩下選手、洛南の谷口選手、能代の満原選手、青学の荒尾選手・岡田選手など。 http://blogs.yahoo.co.jp/basket_m_blog/19444488.html それなら力のあるベテランを起用してア..... [続きを読む]

受信: 2006年9月19日 (火) 18時13分

« 【ココログフラッシュ】と五十嵐圭 | トップページ | WJBL観戦 »