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2007年3月15日 (木)

WJBL:富士通やぶれる!

経験の差は、年齢差により跳ね返された。

平均年齢で5以上の差がある富士通とJOMOのファイナル最終戦を観に船橋アリーナへ往く。

1時間程前に到着すると、両チームがアップを開始する頃。観客席が徐々に埋まっていく様子を背に、アリーナ席の前から3列あたりに陣取り、富士通選手の様子に見入った。

すごくリラックスして見える。

談笑したり、ふざけあったりの先陣を切っているのが、この人の勝利の笑顔を見たいと思った相手、矢野良子選手である。努めて普段通りの場を作るおまじないだったのだろう。

その稀代のスターが、左手薬指にグルグル巻きのテーピングでシューティングを始めた。

最初はショートレンジでボールの感覚を掴むように、いろんな角度や体制から。

思ったよりは、入らない感じを受けた。だんだんミドルレンジにさがり、少ししていよいよスリー。

スリーポイントラインの外の左45度からエンドライン側へ少しづつズレながら、リバウンダを一人付けて、物凄いテンポで撃ち込んでいく。

そのテンポの速さに見とれていた。連続でネットを通っていることに後から気が付いた程。おそらく10本以上連続スリーだ。

その様子を見て「なんだ指は全く関係ないんだな」という安堵と、テンポ、そして成功率を見ていただけで感極まってししまった。

リラックスムードのまま、選手入場、国歌斉唱、グッズの観客への投げ入れとセレモニーが進み、いよいよティップオフ!

お互いにディフェンスがキツイ。低いところから観てわかったが、大神が10人のうち一番高く飛んでいるのではないだろうか。ランニングリバウンドに、ジャンプシュートにと、走りよりもジャンプが目立つ。PGがオフェンスリバウンドにすら、飛び込んで来るのだから凄い。

結局1Qで大神に10得点を許し、やるんだ、から、やれる、という気持ちを作らせた、そんな印象さえ持った。

また、JOMO:山田とポジション争いして、肘をぶん回され、なぎ倒されるもファールのコールは矢野良子というのが試合最初のファールコールだった。
この時、このファールは最後まで尾を引くだろう予感がよぎった。

富士通の1本目は、高い位置でパスを受けて、ドリブルで抜いて、ゴールまで攻めずにミドルシュートを決めるという三谷キャップ。試合中、何度か同じプレーを成功させた。

同様のプレーをJOMO:川畑が決めるのを見て、成長したなと思った。かつての同僚・先輩:矢野良子にマッチアップして、ここぞでシュートを決めたり、ディフェンスで対等に対峙したりしていた。

逆に、富士通の畑は昨年全日本で連続スリーを決めた時から、困った時のスリーはお前に掛かっているんだと念じてきた。試合を通して5分の3と期待には応えたが、2ポイントが2分の0についてチームのビッグマンとしては物足りなさを感じた。まだ若い、将来に期待しよう。

ビッグマンと言えば、JOMO:山田対策だが、三谷や畑が細い体でよく押し出していた。ダブルチームに矢野良子も加わり、パスコースを塞ぐようにしていた。試合を通して13分の6に抑えた点と、何と言ってもオフェンスリバウンドを2、ディフェンスリバウンドを2に抑えたのは完璧だったといえる。

リバウンドで目立ったのは、船引まゆみだ。ガッツを剥き出しにしながらも、観客席の知人(会社関係など)に対して愛想を振り撒き、本当に楽しんでいる姿を見せ、またゲームハイというリバウンドを稼いだ。本当に頼もしかった。あの体でオフェンスリバウンド6は、JOMOのチームの個人トータル最高数に等しく、どれだけの気持ちを持って飛び込んだのかがわかる数字だ!選考が揺らいだ時はMVPをあげてもいいだけの価値あるプレーだと思った。若い選手は見習って欲しい。

不運なことに、2ポイントが7分の2とゴールに嫌われた。試合全体がフィジカルさの強さが物言う流れの中で、船引まゆみの体格から精一杯のゴール下だったのだろう。(見えないところ・見えるところで、ガツガツやって・やられての状況は本当に痛々しく見えた。)

前半は、大きく離されることなくといった富士通らしい形で、3点ビハインドで終えた。
ただ、富士通の気持ちの入ったプレーと裏腹に笛がたくさん鳴った感が強い。(試合を通して、富士通のキーマンに対して吹かれ、矢野良子5個・船引まゆみ4個と動きを制御された)

船引かおりが2Q残り11秒で華麗なドライブインからのレィアップを決めたが、「早いっ!」と思った。直後、速攻を試みた大神にシュートまで持っていかれ、かろうじて船引まゆみがファールで防ぐも、結果2フリースローを決められた。ポイントガードとして、24秒計も残りが8秒くらいあった時点でのシュートは早計だった。ミスとは言わないが、試合を通してJOMOが数秒あればシュートまで持っていける速さを持っていることを計算していなかったように感じた。(結果的にプラスマイナスゼロでまゆみのファールが余計だ)

ハーフタイムは試合前のアップ状態のような楽しい雰囲気を富士通は努めて作っていた。
後半への期待感をあおられはしたが、ファイナル3試合目くらいから3ポイントを阻止され続けている状況を目の当たりにして、不覚ながら追い付く要素を探せずにいた・・・

3Q開始早々、矢野良子がやっぱりファールを吹かれた。とても嫌な予感が膨らむ。

その後、彼女はファールをもらうが1本目をリングの根っこに当てる。おそらく、ファールしたり、されたりの中で手や腕の状態は試合前より悪くなったのではないかと心配になる。
更にそのあと残り6:55でスリーを落とした後に6:28で交代するが、ベンチの様子を見ていたら岡里アシスタントコーチがチェンジしたらと手のジェスチャーをしながら進言したのを受けて、中村ヘッドがすぐに畑を呼んだのだった。
明らかに、頭を冷やさせるかのような交代劇だった。その証拠に5:53で2人が再度入れ替わった。その間に今が活躍して4点詰めている。(流れとしては、畑温存でもいいのでは?と考えたが、これが畑への信頼度と矢野良子への期待度なのだと感服させられる)

なんとこの前後で残り1:39まで、JOMO:山田がプレーしている時間帯に富士通はオフェンスリバウンドを取りまくり(まゆみ3・良子2・三谷1)息をつく暇もなく怒涛の10連続得点をして追い上げた訳だが、流れを切ってエースを交代させた意味が理解できず、更にこの攻撃の勢いはJOMOに対する決定打にならない印象を与えられたまま、2点リードで3Qが終わった。

4Qは定石通り、山田のローポストからの得点ですぐに同点。試合は振り出しへ、となった訳だがこの時「なぜ山田で攻め続けないのか?」の疑問が湧いた。基点として山田を据え、いつでも攻めれるという格好を見せながら、ダブルチームさせ結果的にフリーなプレーヤーを作るというオーソドックスで確実な作戦だっということが、あとでよくわかった。実際この後はJOMOは内海が7点あげ大活躍したのだ。

また、3Q早々に吉田に替えて立川が入ったときに「あぁ…」と愕然とした。

つまり、速い吉田よりも更に速くて、ファイナル経験のある立川の投入は、”さぁここから本気で走りますよ!富士通さん着いてこれますか?”という優位に立ったと言わんばかりの内海ヘッドからのメッセージのように見て取れたからだ。

この後の戦況は、富士通にとってヨシッ!勝てるぞ、という流れにはならなかった。特に残り2分台に立て続けに2度ファールを吹かれて富士通の柱・エース・シーズンMVPの矢野良子が退場となった時点で、万事休す!だった。

国際審判の遠慮無い笛が試合を壊したとも言える。

ここから後の虚脱感はなんとも言いがたいものだった。表彰式前後のJOMOの盛り上がりは凄かった。勝利者インタビューでの大神・立川の涙は、なぜかジーンときた。人目はばからず大泣きする2人の苦労の度合いと、このファイナルシリーズでの頑張りを自分の中で素直に認めることができたからだ。

年間ベスト5にはシャンソン:永田が選ばれ、本人が顔を出した。11年連続と聞いて、またジ~ンときた。

WJBLの2006年度が終わった。この2年の間にジャパンエナジー(現JOMO)・ファンだった自分が矢野良子を追い、富士通ファンになってしまい、またご本人と話も出来たり、ご本人ブログにコメントを書かせてもらったりと、いろいろ楽しませてもらい、また船橋に応援に行かなければという衝動にかられるまで思いは深まるばかりだが、リーグ優勝という結果だけを神様は許してくれない。
本人も辛いが、ファンも本当に辛い。来年!優勝の笑顔を見たい。スタメン5人がチームに残り、おちゃらけた表彰式を見せて欲しい。

テレビはNHKBSとSky・Aが中継。なんと、萩原さんと、参河さんの現JOMOのOG。あとベンチレポーターにおそらく加藤貴子さん(元シャンソン)を見かけた。参河さんと加藤さんについては不確かではあるが、日本女子バスケ界の新旧シューターやエースらが顔を揃えたアリーナのお客さんの入りはかなり寂しいものだった。

ファイナルの開催場所として代々木が使えないだけで千葉県になってしまうバスケットコート事情をバスケットボール協会が改善していかなければ、ファンは増えはしないのではないか?という疑問を実感した観戦だった。

スポーツ専門WEBマガジン「SPOPRE.comマガジン」には、トヨタ自動車を推す記事がでている。

どうなるプレーオフ!?スーパーリーグ、混沌の優勝争い!

例年なら女子が終わった後に、男子観戦に気持ちが切り替わるのだが、今年は乗り切れない、そんな感じがする。

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