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2009年8月26日 (水)

オンザコートの弊害(その2) ~ 本当の強化とは

オンザコートに端を発して思い巡らし、全日本男子の強化策に話を転じてみる。

竹内兄弟がオンザコートルールの上でそれぞれのチーム事情により異なるポジションを担い、3番寄りにプレーしている譲次の今回の全日本でのプレーを見てインサイドが弱いなぁという印象を持ったし、5番寄りにプレーしている公輔はstatsを残している通りポジションが板に付いているという印象だった。
2年前の世界選手権の頃とは、それぞれが目指すスタイルが明らかに変わったようだ。

Lakersがバイナムを育てたいながらも、実際は foul trouble 時や IL入り 時にはガソルが5番の穴を起用に埋めてしまうという形を成就しなければ優勝は出来なかっただろうと言えるように、4番の<素材>と<頑張り>が鍵を握るのかも知れない。

あの線の細いガソルが、いかに敵5番を守り、攻めたのかを学ぶべきではないだろうか。

外郭で撃つことも必要だが、それ以外の仕事が4番・5番には課されているのであり、そっちの仕事が勝敗を決めることになるのだ。

  M.Jordanの頃のBullsに、リバウンダとブロッカーがいなければ
  勝てなかっただろうと考えればわかるハズなのに、
  気持ちのどこかでM.Jordanになりたがっているのかも知れない。



そこでふと「日本バスケの4番らしい4番?」を思い浮かべてみる・・・。
記憶を辿ったら、元全日本Captain:陸川さんがでてきた。

なんと譲次は東海大の時に陸川HCで優勝してるじゃないか!?
陸川さんから学ぶべきは、ハートのこもったプレーだが、まぁ口では教えられない分野だ。

ハートのこもったプレーと言えば、古田には見れたなぁ、、、と調べてみると陸川さんと古田は、日体大繋がりではないか。彼らの魂のこもったファイトは、おそらく日体大で築き上げられたのだろう。調べてみると狭い世界だったが、原点を見たり!

精神的支柱と簡単に言うが、彼らのように魂のこもったファイトができるプレーヤーはそのチームに入ってから体現できたのではなく、おそらく自身のキャリアの若い頃から支柱として活躍してきたのだろうから、にわかに出来ることではないと言える。

○今後の全日本男子では誰にその役目を求めるべきか?

  ※女子なら、大神だと衆目一致しているだろう。その後ろに吉田の姿も見える。
   上空には渡嘉敷。いつかアリウープからのダンクを決めるかも知れない。

全日本を考える上で『強化』とひとことで言うが、ガソルや陸川さんを持ち出してみて、やはりジュニアの頃からファイトすることを叩き込まないと、日本がアジアの中で弱い領域(4~5番)は担えない、任せられない、強化できないのではないかという思いが沸いた。

また4~5番は、体格ありきのポジションであり、やれと言われてできるものではない。
そのためには、スポーツ種目を超えたコンバートも必要だろう。
槍投げの村上くんだって野球でピッチャーやっていたのを見初められ、銅メダルだ。

そういった土壌を作ることが結果的には全日本を背負うプレーヤーを育てることになる。
子供のやりたい競技、子供の体格や技能レベルが向いている競技を見つけてあげることがその子のためになり、各競技の全日本選手となり得る。

同様に、子供が自ら複数の競技を試すことができる環境も必要だろう。例えば、複数競技に携わることができる総合型クラブチームの創設には国がお金を投じて推進すべきではないだろうか。

全日本強化を語るなら個ではなく、組織の力や環境の整備・強化が必要ではなかろうか。
個人と競技種目のマッチングをしてあげる目、それは言わばプレーヤーのポジションを見極める目と同じであるが、この目を養うことがジュニア指導者にも本当は必要とされるのである。

視点を広げ過ぎたが、オンザコートルールに絡むビッグマンの確立がどうやら全日本強化に大きく影響を与えそうだと結びたい。

そう捉えると、ビッグマンが鍛えるべきは【ハートと体幹】だし、オンザコートルールが奪ったものは"それら"なのかも知れない。

 ◇強化策(案)!
  岡山さん、北原さん、陸川さん、石橋、古田などなど
  日本らしいビッグマンによるビッグマンキャンプの継続的開催。

(おわり)

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コメント

うまく言えないんですが
「センターらしいセンター」みたいな概念って必要なのかな、と思います。
例えばPGだったら佐古タイプと五十嵐タイプでは全然違いますが
2人ともポイントガードとして評価されています。
よい評価をもらうには
どの選手にもチームとして結果を出すこと、成果を出すことが条件ですが
例えば結果を出している選手に対して
「この選手はセンターらしいセンターじゃないからダメだ」みたいな評価はされないと思います。
ファンはプレースタイルの好みで評価する傾向はありますが・・・。

ジョージにしても
やりたいプレー(ポジション)はあると思いますが
結局結果(成果)が出ない(出なかった)以上、
どこでプレーするにしろそれなりの評価しかならないのは仕方のないことだと思います。
カワシマンさんのおっしゃった「酷な部分」は確かにありますが。

話は変わって
どのカテゴリーでも、あるいは他のスポーツでも言えることだと思うのですが
HC(監督)の教えを守る、といいますか
「監督の言うことは絶対」という伝統(?)があるというか。

いいところまで行くんだけどなかなか勝ちを拾えない、というチームの試合を結構見てきましたが
大部分は良くも悪くも真面目すぎるんだろうな、と感じます。
真面目なことはいいことなんですけど。
今の日本の選手に「悪い時に流れ変えられる(変えられそうな)選手」ってどれくらいいるでしょうか。
現代表だったら桜井くらい?
自分が思いつかないあたりは真面目な選手だらけなんだろうなと
(桜井が真面目じゃないと言うことではないです^^;)

今回の天津で
倉石さんが「チームを掌握しきれなかった」のは確かに敗因ですが
強化体制とか外的な要因はあれ
小永吉さんのところで紹介されていた(誰が発言したかは知りませんが)
責任転嫁と取れるコメントを見てものすごく悲しくなりました。
「コートで結果を出せなかったのは選手自身の責任」と言った
折茂さんの言葉がものすごく重く響きます。

(長文スミマセン)

投稿: RING | 2009年8月29日 (土) 09時57分

まだ4年計画1年目ですから、ビジョンと計画性があるならば代表合宿が育成の場でよいと思います。

ただし、普段からパワープレーにムラがあるのはポジションが「向かない」のでしょう。
今回は「向く選手が必要だ」と導出したので、本人にその気が無いのならゴール下でのファイトは望めません。
そもそも3番をやる点で日立と相思相愛になったと捉えれば、どうしようもないことかも知れません。公輔も、たまたまチーム事情で5番寄りの環境になっていった訳でしょうし、彼らのように可能性が広いがゆえにポジション決めが難しく、しかもそれがそのまま全日本(の勝敗)に影響してしまうという運命・・・酷といえば酷ですね。


ともあれファイトできない5番はバスケスタイルとして普通になっているのが原因ですね。NBAでも、センターらしいプレーが見れなくなってますが、でもNBAの真似をしてもダメなんです。
彼らだって何度も失敗して、これじゃだめだと悟ることができてやっと五輪用にプレースタイルも気持ちも切り替えて、死に物狂いでやっと世界1位になったのだから。
そう言えばコビーらが「気持ちで入っていった」と五輪前の取り組み姿勢を後にコメントしてましたね。

やりたいことだけをやっていては、上には行けない。
世界のバスケは甘くない。
ということを学べたのであればヨシとしますが、、、さていかに。

今回のベスト8進出失敗決定後の倉石HCのコメント(JABBA全日本男子公式ページ)に「ここから先は選手が自分で考えて…」というクダリがあり、何か含みを感じたが、例えば上記のようなことだったかも知れない。つまり、全日本のユニフォームを着て、自分が何をすべきなのか、次に繋げることは何なのかを自分で考えろ、と。

強化部長、HC、キャプテン、選手、スタッフともに公の場でコメントできないことがたくさんありそうな大会だった気がする。とにかく歯切れが悪い。

月バスの選手インタビューが何故2人だけなのかが、とても気になる。
入稿が間に合ったのなら、全員の感想・反省・評価を聞きたいし、それを伝えるのが月バスの使命じゃないのかな、と。

おそらく、皆暗い内容かストップを掛けるしかない内容なのか、と憶測してしまう。

投稿: kawashiman | 2009年8月27日 (木) 13時43分

ジョージ本人は(自身の将来的なものも含めて)インサイドよりも3番やりたいんでしょうが
正直なところまだまだものになるには時間がかかるなという印象がありました。
もちろんこの先モノになる可能性はありますが。
普段のインサイドプレーでもコースケと比較するとムラがあるという印象がありますので・・・

ただジェリコの時のように、目標とする大会に向けて長期的なプランがあるのなら
代表合宿を育成の場とすることは可能だと思いますが
基本的に代表合宿は育成の場ではありませんから
そうなると(現状)普段のリーグで3番やる形でないと厳しいと思います。

この兄弟は日本じゃ別格の存在ですから
3番ポジションもこなせると思いますが
ジョージの場合日立だと無理かな。
アイシンかトヨタのように優秀なインサイドプレーヤーがいるチームなら3番で使って貰えると思いますが

投稿: RING | 2009年8月26日 (水) 17時37分

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