地域総合スポーツクラブへの道

2006年8月10日 (木)

「企業スポーツ」から「プロスポーツ」へ(その2)

長期夏休みを頂き、9日ぶりの<つづき>をアップします。

これまでの流れは、右下のカテゴリ「総合型地域スポーツクラブへの道」にまとめた。

前回は同タイトルにて、企業スポーツについてまとめたが、今回はプロスポーツについてまとめようと思う。

プロスポーツへの道

アマチュアとプロの違いは、古くは1920年のアントワープ・オリンピック予選大会のマラソンで上位5人が失格になるという事件が始まりで、人力車夫・新聞配達、郵便配達、魚売りといった「脚力もしくは体力を職業とせる者」という理由でした。要するに、足を使って、お金を得ているというものでした。
<玉木正之さん著 [スポーツ解体新書] より>

日本では、戦後読売新聞社が(のちの)巨人軍を形成してアメリカメジャーリーグと戦わせたが、このときに参加した日本プレーヤー(三原・水原という後の巨人の名監督)はアマチュア組織(六大学野球OB会)から除名された。ここから、野球界でのアマとプロの隔たりが始まり、近年ようやく少しづつ雪解けの様相を呈してきた。
いいタイミングでゴールデンゴールズは立ち上がったと言える。

オリンピックで日本の活躍が少なくなったのは、選手育成を企業にまかせっきりだったからと言えそうだ。
ところが、メダル獲得者にはJOCから結構な金額のオリンピック報奨金を与えている。多額のお金を手にする意味では、もはや純粋なアマチュアと言えないのかも知れない。
逆に、JOCに肖像権管理を委任せずにトップアスリートがプロへの道を辿っているのは、いい傾向なのかも知れない。

バスケのプロリーグ

バスケ界では、企業スポーツとしてのトップリーグ(JBL)とプロスポーツ(bj)は、ともに実力の世界であり狭き門だ。
bjは2~3億円/年の運営費を必要とし、JBLスーパーリーグも1~2億円/年は支出しているとのこと。
バスケを「やる」ためのリーグ入りも大変だが、「ささえる」側も大変だ。

また、JBLを引退した選手をbjへの引き抜きを希望するbjファンの声もあるが、優良企業に籍を置き続けることで安定が約束されているがため、今は選手がbjに魅力を見出しづらいのは明白である。ただし、JBLでプロ化の話を進めるにあたり、その優位なセカンドキャリアを断たれることがプロ化への壁となっていたようで、来期以降の選手の動きには注目したい。

地域密着することでの成功

MLBは、地方都市を本拠として300のマイナーチームを設け、地域に密着して活動しているし、地元ファンが地元チームを応援するという構図が形成されている。

7月25日に佐々木主浩さんが古巣マリナーズの始球式に出て「あんなに暖かい歓声をもらうと、やっぱりアメリカはいいな、と思いましたね」というコメントを残したようです。
この発言には、MLBを経験したプレーヤーのみが知るファンとのふれあいの意味を見た気がします。

 MLBでサインが貰える場所・時間を佐々木さんがフジテレビ「MLB主義」(8/15)で披露していました。

「興行」とされるプロスポーツにおいて、日本プロ野球では人気がでても親会社の企業利益となり、一般市民のスポーツ環境改善につながらない。そういった一般のスポーツ環境改善のために重い腰を上げたのが当時文部省で、誰もが楽しめる【地域総合スポーツクラブ】を提唱した。

 平成12年度「スポーツ振興基本計画」→日本体育協会の取り組み
 

新潟ではアルビレックスが、Jリーグの地域密着マインドを引き継ぎ、次はプロ野球クラブを立ち上げるようだ。

仙台でも、Jリーグ:VEGARLTA と bjリーグ:86ERS が共存し、地域密着に向かっている。

おまけ

企業スポーツとプロスポーツの対比は、スポーツライター:二宮清純さんのサイトにて、この8月5日から始まったbjリーグ:河内敏光コミッショナーとの対談の中で、このブログで取り上げたのと同様の視点・キーワードで展開しているので是非目を通して頂きたい。
 河内敏光(bjリーグコミッショナー)<前編>「アリーナはエンターテインメント空間!」

「プロ」に着目して書いた過去記事を、本ブログ[新館]および[本館]より抜粋し、以下に列記しておく。

 プロ化競技の脅威・・・

 バスケ好きを呼ぶbjリーグ

 プロだからできる!

 田臥コールアップに必要なことの検証

 bjリーグのスポーツ・エンタテインメント性の検証(その2)

 bjリーグのスポーツ・エンタテインメント性の検証 ~スポーツ報道のあり方に思ふ(その3の2)

 プロ意識が取り壊す壁
 

次回からは、地域総合スポーツクラブのもたらすものについて、見ていきたいと思う。

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2006年8月 1日 (火)

「企業スポーツ」から「プロスポーツ」へ(その1)

時間が空いたが、「企業スポーツ」と「プロスポーツ」の比較をしていく。

まずは、日本・韓国・台湾以外には見られないという企業スポーツについて見ていく。

「企業スポーツ」のあゆみ

・戦後復興以降の経済成長時の企業育成政策
 企業が保養所・体育施設を作ることが奨励され、その建設には免税措置が取られた。

・企業クラブ強化にスポーツ優秀な学生を雇用

・各競技団体は興行収入からチームへ利益分配せず

・体育施設の管理費・遠征費などは企業負担

・JOCがスポーツ賞を授与しているが社会的評価は変わらず

・地域貢献の手応えなく宣伝効果を感じなくなり廃部が相次ぐ

というように、長い年月、教育現場や企業に生活支援と練習環境を頼ってきた惨状が今あるようだ。

「企業スポーツ」の弊害

企業スポーツの持つ企業対抗戦の形は指導者の横のつながりが希薄となり、技術向上ノウハウが広がらず、国内全体として競技レベルが上がらない問題を抱える。
更に、国内の企業対抗の大会優勝を最優先とし、全日本チームに選手を出さない企業チームがでてしまう。

オリンピックを見ると、欧米の選手は弁護士などの職業を持っていることもめずらしくないが、日本では該当競技の強い企業に所属するしかない。
このことは、職業選択の自由がなく、学校卒業後にスポーツ競技を継続するかどうかを迫られることになる。このことはスポーツに親しむ文化を発展させず、また企業スポーツを選んだ選手のセカンドキャリア問題を生んでいる。

そして企業名がチーム名となっていることで壁となり、「ファンが限定される」「自治体の協力を仰げない」「市民参加が難しい」といった環境から抜けられない悪循環の中にある。

バスケ界の中でのもがき

プロ契約選手を抱えながらも、キャラクタ商品化もせず、華やかさをアピールできず、また興行が収入とならないために、PRもできず、PRしないからファンが増えないというのがJBLの状況と考えられる。

プロの必要性を所属企業に訴え続け、3年してプロ1号となった外山選手は引退後の月刊バスケットボールの対談で「(プロ契約という名の)契約社員化はいまだに軌道に乗らず、後進の道を狭くした」と後悔の念を示した。

トップリーグが活性化せず、バスケ人気を呼ぶハズのプロが名ばかりのものとなり、バスケ普及力に乏しいのが実情である。

日本独自の企業スポーツ

広告塔の"走り"は、読売新聞初代社長:正力さんが販売促進のために球団を持ち、テレビとメディアミックス戦略を進めてきて、今でも巨人がプロ野球界を牛耳っている。(この宣伝策に対抗したのが朝日新聞で、高校野球を美化した。)

巨人軍には営業部がない代わりに、読売新聞社の販売店などがチケット販売を担う他は東京ドームでしか買えない仕組みとし、プレイガイドなどには流通させないという親会社の戦略で、プラチナチケット化している現状である。

このように1企業が仕切る意味では、プロ野球もある意味では企業スポーツであるとするのはスポーツジャーナリスト:玉木正之さんだ。

MLBでは、ホームグランドとなるスタジアムは自治体が税金で建設し、永久無償貸与し、地域密着度・ファンサービス度が高く、相乗効果を生んでいる。
日本が行政と企業スポーツが絡めないのとは対照的であり、このことは地域密着型のプロスポーツの必要性を物語る事例の一つと言えるのではないか。

次回は、上でみた企業スポーツに対比させ、プロスポーツについて触れていこうと思う。

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2006年7月18日 (火)

バスケットボール界の今後の展開~スポーツの楽しみ方(その三)

前回に続き、スポーツの楽しみ方の3ポイントの最後について考える。

◆3◆ 「ささえる」こととしての「やる」ための場の提供

○バスケットを「やる」ための選択肢

トップクラスの選手が、高校・大学進学時にいくつかスポーツ推薦の可能性がある以外は入学した学校の部活でプレーするくらいしか選択肢はないだろう。

サッカーは、少し進んでいて小学生レベルから「サッカークラブ」という組織があり、クラブ大会がある。勝ち上がると海外へ行くチャンスがあるという仕組みだ。そして、クラブの中にはJリーグ傘下のクラブもあって、ジュニアユースなどを経て、Jリーグへと上がる仕掛けまでができている。


高校・大学を卒業した後は、東大に入るくらいの狭き門だ。最近でこそバスケ専門学校ができて、英語とバスケ留学や技術を教える場ができているが、こちらも定員があるという意味では狭き門と言える。

 ◇ミニバスケット
 ↓
 ◇学校(小中高は部活・大学はサークルや同好会など)
 ↓
 ◇専門学校/クラブチーム/企業(実業団、日本リーグ、JBL)/プロ

それゆえに、バスケットを「やる」場を提供する工夫が「ささえる」力となってきている。ただし、ほとんどが有料になっているという意味では「ささえる」側も投資をしていたり、それ以外の関連事業において利益を得ていないがために都度の運営協力人件費(実際は交通費だけだったり…)に回すために都度の徴収となっている。致し方ない情勢ではあるが、気ままに誰でも参加できる環境にまではなっていないのが現状である。

 ◆公園・校庭
 ◆公営体育館
 ◆コート貸し 
 ◆フリー参加可能な各種大会 
 ◆クリニック・スクール 
 ◆スポーツクラブ
 ◆トライアウト
 

○スポーツを楽しむスタイルの在り方

ヨーロッパのスポーツクラブは、中学校の学区に一つくらいづつ存在し、全ての参加者がプレーできるようにチームの人数、チームの数を調整し、試合では皆がプレーする環境を常に与えられ、個々がプレーした感想を言い合う反省会の場・時間をまた「楽しむ」そうです。

日本にこんな場はあるでしょうか?勝った、負けた、だけに一喜一憂し、本来分析すべき戦術的な因果関係を酒の肴にしているでしょうか?「まぁまぁ、それはまたコートの上で・・・」と話をさえぎったりしてないでしょうか?

ドイツ:ブンデスリーガなどの有名チームも、サッカー以外にバレー、ハンドボール、ホッケー、テニス、バスケといった競技を楽しめるスポーツクラブとして地域住民が月3000円程度で、全てのクラブ施設を使い、スポーツを楽しむ環境が提供されているのだそうです。

プレーを体験したことで技術的・人間的な成長するためにクラブハウスで情報交換をすることを楽しむためにスポーツクラブに入り、子供からおじいちゃんになるまでそこを拠点とし、拠り所としているのがヨーロッパタイプのスポーツクラブなのです。

こういった状況を知り、スポーツを「やる」とは練習・試合・宴会・議論・成長が過程であり、それらをトータルでどれだけ楽しめたか結果ではないだろうかと考えるようになった。そしてさらに技術レベルや試合結果は関係無く、スポーツを通して自分の成長に自分が気付き自分が喜びを得られるから楽しいと感じられる『場』が必要じゃないかと考えている。

ちなみに、成長には個人差があり、皆一緒という「体育」的な画一性は必要ない。それぞれの成長を尊重することで個別の楽しみ方が生まれるということを大切にしたい。

わたし自身、中学まで野球をやっていた。そして、部活は辞めたけど、野球を「やる」ことや「みる」ことは今でも好きだ。部活を辞めるとそのスポーツ競技との接点あるいはそのスポーツを「やる」ことが限りなくゼロになってしまう。
スポーツを愛するものにとってこの構図は、文化的に遅れていると感じるし、あまりにも情けない、嘆かわしい・・・そして、変えたい!と強く願うのである。

○総合型地域スポーツクラブを進める計画

長くスポーツを「やる」場として、総合型地域スポーツクラブを創ることが、成長を「ささえる」ことに適しているとわかった。実は国が、この動きを推奨する「スポーツ振興基本計画」を2000年9月に当時の文部省が発表している。

参考:
 
スポーツ振興基本計画の在り方について - 豊かなスポーツ環境を目指して -(保健体育審議会  答申)

次回は、総合型地域スポーツクラブの具体的な導入策を念頭に、アマチュアリズムとプロフェッショナルの比較とは別の観点で、「企業スポーツ」と「プロスポーツ」の比較をしておきたい。

続きを読む "バスケットボール界の今後の展開~スポーツの楽しみ方(その三)"

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2006年7月16日 (日)

バスケットボール界の今後の展開~スポーツの楽しみ方(その二)

前回スポーツの楽しみ方を分類した中から、3つのポイントに絞って詳細を見ていく。

 <1>現地会場で観戦
 <2>試合結果
 <3>「やる」ための場の提供

◆1◆ 現地会場で観戦

単なる先輩の追っかけだった女の子5人組が「ファイト!ファイト!さつ高!」と応援するだけで、会場の同校応援者を巻き込み、コートの中の負傷したキャプテンを勇気付け、残り15秒で3点差まで追い上げるまでの原動力となった。

最後には相手高のチアリーディングから5人組がエールを貰い、最後の試合を終えた先輩キャプテンはチームを引き連れ、5人組が率いる応援席に対し「すばらしい応援ありがとうございました」と礼をした。

応援することで試合に参加できることを知り、そこにチアダンスを「やる」という夢を見つけた『ダンドリ。』の主人公:要(かなめ)。

バスケをやってると聞いて見たドラマだが、単純ながらもスポーツを「ささえる」ことの楽しさを表現したシーンだった。

思い起こすと、こういう応援をしてもらった覚えがない・・・。

日本の場合は、体育館に観覧席が無いに等しく、「みる」スペースが提供されていないのである。
また、部活は個人の参加活動であり、学校を代表していると学校側に認められるのは、県大会以上に勝ち上がった場合のみではないだろうか?
強くて勝つから応援するのだろうか?ましてや全国大会出場となると、授業を中断して強制応援だったりする・・・捉え方によっては応援の意味が違うように思えることも事実である。

『ダンドリ。』の要のように、最後の試合で先輩に錦を飾って欲しいという想いを込めて、現地応援に行くのではないだろうか?例えそれが市内の大会の一回戦でも、だ。

アメリカでは映画でみられるように、地元の高校や大学のスポーツ応援は少なからず応援団が存在しているはずだし、そのためにどんなに小さな学校でも体育施設に応援席が完備しているようだ。
知人やチームや地元を応援する気持ち」と「応援することでスポーツを楽しむ」ということ自体は、文化的な活動である。授業科目のひとつである「体育」の延長として捉えられる日本のスポーツは、残念ながら文化的なものではないと言えそうだ。

応援することで楽しむ、応援してもらうことで力をもらう、そして「みる」ことから「やる」ことに繋げるという影響力については、巨人にいた松井がよく口にし、現場に応援しに来てくれた子供の「みる」チャンスを潰したくないがために連続出場にこだわっていた。
裾野を広げるための地味ではあるが、強い信念であり、プロ意識だと言える。

◆2◆ 試合結果

バスケブログ仲間の日記を覗くとチームのスタンス・方向性を嘆くケースが見受けられる。

思い起こすと勝ちに行くチームを作るのか、バスケを楽しむチームとするのか、大学で体育会ながら自分らの代になった時に議論があった。結果、勝ちに行く派のゴリ押しとなったが、実はギクシャクした関係が卒業後までひきずられた気もする・・・
ちなみにわたしはチームのまとまりなくして始まらないと考え、どちらにも強く賛成しなかった気がする。

そして、中学・高校にみられる勝利至上主義的な顧問の方針に従うのみの部活。行く果てには体罰までいってしまう訳だが、誰のための試合なのだろうか?そんな中で「やる」スポーツを楽しめるのだろうか?はなはだ疑問であるし、卒業を機会にその競技を離れてしまう結果を招いてはいないだろうか。楽しむべきスポーツであるならば、指導者が子供から競技を奪う権利はないのである。

試合には結果は付き物なのはわかるが、前回分類したように「やる」なかにも、
 ・スタメン
 ・ベンチ入り
 ・補欠

という枠で考えると実際に身に染みて次に生かすべき教訓を見つけるのは「スタメン」あるいはベンチの中でも交代してプレーした者だけだ。変な意味ではなく、コートの中で戦うのはバスケであれば5人だけであり、敵との間合いや迫力を感じたり、他人にわからないミスを知る(隠す)のもコートに立つことで得られる貴重な体験なのである。

スポーツを「やる」上では、こういった感覚こそが試合をすることでの経験・成果・結果なのではないだろうか。

スポーツの楽しみ方(その三)へつづく

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2006年7月15日 (土)

バスケットボール界の今後の展開~スポーツの楽しみ方

スポーツクラブの必要性を説く前に、一歩引いて「スポーツの楽しみ方」について分析しておこうと思う。

これまで、「みる」「やる」だけで分けてきたが、もう少し掘り下げてみる。

スポーツを「みる」とは『応援すること』であり、
 ・現地会場で観戦
 ・ネットで観戦したり書き込みをしたり
 ・テレビ・ビデオ・DVD観戦
に分けられると思う。

やる」ことに焦点を当てていくと『環境』がキーワードになる。
「やる」人をとりまく環境として
 ・チーム
 ・指導者
 ・チームメイト
 ・練習
 ・試合
 ・試合結果
が、あげられる。

もう一つは「ささえる」ことだ。
ささえる」とは、「やる」をサポートする、支援することによって参加しスポーツを楽しむことを意味する。
 ・スポンサー
 ・トレーナー
 ・ドクター
 ・クリニック
 ・専門学校
 ・ベンチ外での応援
 ・チーム運営
 ・「やる」ための場の提供

以上のように分類してみた。※詳細はにまとめてみた。

リストアップしていて、「やる」人以外も結果が出るまでの『プロセスを愉しむ』ことで応援していることだろうと考えた。

バスケットにおいて、スタート(入り口)はミニバスケットというのが多い。
子供が「やる」ことに始まり、親が子供の練習・試合を見ることで応援し「みる」ようになっていく。
クリニックなどのターゲットがミニバスケットの場合が多いのも、先のつながりを期待してこそだと思う。つまり、お金を出して自チームの試合を応援しに来て欲しいのである。

bjリーグはふれあいの場を作っているので、子供は地元のチームに興味を持ち始めていることと思います。

では、ミニバスケットと学生チーム企業チームの接点はあるでしょうか?
今はかなり薄い。いろんな意味で薄いはずです。
進路という人生設計に関わる領域だとイメージして自分との関連性を小学生自身が認知するのは難しいからです。

いろんな形での愉しみ方がある訳だが、次回は以下3点をポイントに据えて、更に詳しく見ていこうと思う。

 ●現地会場で観戦
 ●試合結果
 ●「やる」ための場の提供

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2006年7月10日 (月)

バスケットボール界の現状(2)~ファンの創造(その三)

いかに中間層を「みる」バスケに誘い込むかの私案を述べたい。

 ※中間層とは[中学以上の現役プレーヤー]と[バスケ未経験のスポーツ好きな社会人]とする

これまでバスケットあるいはスポーツ観戦に興味のなかった層が口にするのは、

・ルールが難しいから、見てもわからない

といった声も多いようです。実際はいくつかのケースに分けられます。

<1>観たこともないが観なくて済むための口実
<2>実際に見て審判のジェスチャーが理解しづらい
<3>もっと観たいけどルール理解を深めないと楽しめない

我々がバスケットボールに興味の無い人を観戦に引き込むためにターゲットとするのは、まず最初にあるパターン<1>だ。いわゆるズブの素人層である。

いかに凄いかを口で説明しても伝わりません。例えば
「野球やサッカーみたいに得点が入るのをジッと待つ必要はなくて
1分に1度の割合で得点するシーンを見る度にスカッとするよ」
といったような誘い文句を誰もが持っていなくてはならないでしょう。
専門用語を言えば言う程、逆効果になってしまうのです。

<2>
次に会場に足を運んでもらえたならば、ルールの簡単な解説をしている資料を配布して欲しい。これはリーグ側の仕事だ。事前にネットでダウンロードして入手することも苦ではないが、やはり現場に行って手に入るのがミソだ。
審判のジェスチャーと照らし合わせて見てもらう「マイ・ルールブック」になり、次の試合にも持って来るという応援グッズとして携帯できる形がよいと考える。

<3>
もし、突き詰めてルールの理解を深めたい向きならば、「ルール理解スクール」をクリニックの代わりに試合前に開いてはどうか?
コートに入ってもらい、審判のジェスチャーと次のプレーへの入り方などを教えてもらうコミュニケーションの場の創出でもある。
選手や審判などからレクチャしてもらえば、真剣に聞いてもらえそうだし、興味の度合いも深まるに違いない。アメリカと違い誰もがバスケットに親しんでいる訳ではないのだから、この位の過保護さは必要だろう。

 □簡単なルールの解説のアィディア
  pg-kさんのブログ【pg-kのbjリーグ観戦記】より
  「まずはこれを覚えよう! 」(2006.06.05)
  
  

バスケ観戦に引き込んだ次は、「みる」バスケの楽しみ方をうまく表現し、伝えることが大切になっていく。

野球観戦が日本に適す訳は武蔵と小次郎しかり、1対1で対峙して闘うことが讃えられてきた点があげられる。K1人気が何故なのかもわかると思うが、その最たるものは国技:相撲だ。民族性としてピッチャーとバッターの対決をじっくり見るのが好きだから、娯楽の一つとして野球が楽しまれてきたのである。

そこで、バスケの1on1の見方を整理し、何がどう凄いのかをビジュアルで示すのはどうだろう!
ステップ/ドリブル/フェイク/シュート】といった分野を区切って解説すべきではないだろうか。

こういったアプローチが民族性に訴え、受け入れてもらう道を切り開くのだ。

「みる」バスケに誘い込むためのツールはこんな感じだ。

そして最後のステップは「やる」バスケの入り口として体験型のコミュニケーションの場を提供したい。
誰でも参加できる「シューティングクリニック」だ!

バスケを「やる」ことでバスケの楽しさを知ってもらうためにも、リングにボールを入れる実体験をしてもらいたい。
サッカーのような豪快さがないバスケットのシュートの魅力が、実はダンクではなく「華麗さ」にあり、芸術性の高さであることをアピールしたい。
シューティング系の競技で唯一撃つ瞬間にパワーではなく、しなやかさを必要とされることを味わって欲しい。その感覚を堪能してもらえればしめたものではないだろうか?

第三弾は、「バスケットボール界の今後の展開」と題し、クラブチームの形態の必要性について迫っていきたい。

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2006年7月 7日 (金)

バスケットボール界の現状(2)~ファンの創造(その二)

◆「みる」バスケへの誘導とは?

前回触れたように、「やる」バスケに興じている層を「みる」バスケに引き込んでいないことが『コアファン層しか集まらないバスケ大会』と評されるのではないでしょうか?
Jリーグやbjリーグのように、お気に入りの選手のジャージを着たり、地元開催の試合にこぞって出掛けるといった風習・文化として根付くまでいっていない気がします。

読売新聞(2006年 3/2)によるアンケートにおいて、プロ野球団への要望で(重複回答OKながら)一番多かったのが「握手会や野球教室などのふれあいの場を増やして欲しい」といった項目が27.9%と目立ちました。
野球教室は子供相手が主です。プロ野球選手は引退してからもアマチュアに教えてはならないというルールが少しづつ緩和されつつある中で、一般ファンからの「教えて欲しい」という潜在ニーズもあるハズです。バスケにおいても同様だと考えられます。

観にきて欲しいと願う側が、「やる」だけの層(ミニバスを含めた現役プレーヤー)を、「みる」層(チケットを買って観戦するファン)に引き込むためには直接のコミュニケーションが大切であり、逆方向に向いてしまった「やる」と「みる」のベクトルの方向を少しでも近づける努力が今まで以上に必要とされるのではないでしょうか。

◇上達指導に特化したクリニックの開始

最近は、岡山さんや、キコユカ・クリニック(参河紀久子さん&原田裕花さん)、JOMOなどなどが中学校やクラブチームなどの個別チームの強化目標のクリニックを始めるようになっており、その効果に期待したい。

またbjリーグ:埼玉ブロンコスは、「やる」バスケをミニバスケットに限定せずに、地元の小学校や中学校の授業の一環としてのバスケットボール指導を行い、バスケットに興味の無い層に対して「やる」バスケを教えながらも、「みる」バスケとしての接点を積極的に作り始めます。
これは初等教育においてポートボールが排除された恩恵の一例であり、バスケットボールにおけるチャンスとも言えます。

◆みるバスケ・カテゴリの見えない高い垣根

サッカーのように日本協会がビーチサッカーやフットサルまで範囲をもっているのに対し、バスケット界では「競技バスケ」と「ストリートバスケット」、あるいは「bjリーグ」と「新しいプロリーグ」などいろんなジャンルが対抗乱立し、ピラミッドの構造にはほど遠いようです。

このことによって、「みる」バスケットファンは分化されているのが現状です。
あっちのリーグ、こっちのリーグ、床の上、コンクリートの上といった区別がされています。
結果的にバスケット界の「みる」バスケ人口が見えづらくなっていて、バスケットは人気が無くマイナーだという一般的な評価を呼ぶ風潮をわざわざバスケット界の中で築き上げているのです。バスケ好き自らが後進の道を閉ざし続けている訳です。
これでいいのでしょうか?

この垣根を取っ払うべく動き出した青木康平選手(東京アパッチ)のSPIRITに是非触れて欲しい!

  青木康平選手のコラム「RETURN TO THE STREETZ
  

新しいプロリーグもスタジアム興行を前提とし、「みる」ことに重点を置いていこうとしていますが、所属チームが変わらずにあたかもリーグ名称変更のようにさえ受け取られかねない興行において「みる」ファン数が増えるとは到底考えづらい。

演歌歌手の大御所:五木ひろしが、ファンとのふれあいを大切にしたことで、オリコン総合シングルチャート(2006年 5/1)にて初登場9位と、21年振りのトップ10入りを果たしたそうです。自分の事務所を立ち上げてから初の快挙とのことで、とても参考になるのではないでしょうか?

 ○最年長記録を更新 五木ひろしのヒットを支えたもの
  

ただし、エンターティメントにおける大スターは握手・サインだけでいいが、バスケットはスポーツ界の大御所ではない。そのことを胸で受け止めた上でbjリーグ、新プロリーグの運営サイドはバスケを【観るスポーツ】として認知してもらえるように観客集めの方法を模索・工夫・実施しなければならないのではないでしょうか。

次回は、観客集めの私案をいくつか提示してみたいと思う。

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2006年7月 5日 (水)

バスケットボール界の現状(2)~ファンの創造

第二弾は、「ファンの創造」と題し、バスケファンを作るべく、バスケット界(特に日本協会傘下の組織・リーグ)における普及活動の現状から、新しいファンを呼ぶのに足りないと思われる分野を検証する。

◆バスケ界に必要なファンとは?

バスケット界が必要とするのはチケットを買って観に来るファンである。

bjリーグの入場者数は、チケットを購入した実入場者数とのことで、MLBやNBAでは当たり前のことだが、一方JBLは日本の企業スポーツの勇:プロ野球が入場者数を長年水増し発表をしてきた悪しきスポーツ文化をそのまま引き継いでおり、不透明な入場者数発表となっている。
同じ会社の同僚による応援もうれしいが、不特定多数の応援を受けた方がモチベーションアップに繋がり、そのことで観客に感動も与えられる。その観客がまたお金を出して観に来たいという強い思いを抱くことで真のファンになっていくと考えたい。

 [参考] 地域密着型で成功しているJリーグの例 
  過去記事:「地域密着型スポーツクラブへの道」ヴァンフォーレ甲府

◆ファンを増やしたい側の活動

バスケット界では、クリニックと称し、主にミニバスケットをやっている子供達に基本プレーを教えるといったことで将来の金の卵を作るべく、ふれあいの場を作っている。

しかしながら、クリニック後に無料で見れる試合以降に、「このチームが好きだから試合を観たい!」といった展開が本来はあるべきなのだろうが、年に1度あるかないかの興行で特定のチームや選手に憧れて個人的にファンになるケースは少ないように見える。

つまり、その場限りの関係で、見方によってはどれも同じような内容のクリニックを受けることすら、1年で腕前をぐんぐん上げていくミニバスをやっている特に高学年の子供達にとって待ち遠しい場ではなくなっている。
それは、たいていのクリニックがバスケを始めて1~3年くらいのレベルに合わせたものと思われ、いくつかのクリニックを受けた子供は「飽きる」といった状況に陥っているケースがあり得るからだ。

よって、クリニックを受ければ無料で観戦できる特典も魅力あるものにならない・・・。

ファンになってもらわなければ、後にお金を払って試合を観に行く層に発展する可能性は低い。これが、バスケ観戦ファンの実情ではないだろうか・・・。

また当然のことながら、NBAの映像を見たりすることで、比較の対象になっているのも事実である。何故、日本トップリーグを夢の対象として見れず、NBAにのみ魅力を感じるのかについては別途検証したい。

◇ファンとして空虚な中間層 [図解] 
 「やる」バスケと「みる」バスケの間を埋める中間層が膨れている。
 逆にファンとして取り込める可能性を秘めるのが中間層であり、
 中間層を【いかにバスケファンとして取り込むか】がバスケ人気高揚の鍵を握る!
 ※中間層とは、中学以上の現役プレーヤーと、バスケ未経験のスポーツ好きな社会人とする。

次回は、中間層をバスケファンとして取り込むための改善策をいくつかの事例と対比して提案していこうと思う。

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2006年7月 4日 (火)

バスケットボール界の現状(1)~ピラミッド構造(その二)

世界バスケの応援をしたいと思えども、1勝6敗という結果を持ち帰る代表チームの記者会見(6日)まで黙っていられない。月めくりのカレンダーだとあと1枚めくるだけで大会が始まるのだから。巷で、世界バスケの話題は出ているかな・・・?

さて、前回指摘したピラミッド構造について、現時点では「絵に描いた餅」であるような気がするが・・・「エンデバー21」の例を紹介する。

 ◆日本バスケットボール界 組織図
  http://www.jabba-net.com/jabba/data/other/basket.html

 ◆一貫指導システム(教会内組織図)
  http://www.jabba-net.com/jabba/data/other/endeavor.html

サッカーでは、ミニバスに相当する年代では小さな地域でも各学年毎に大会が組まれ、中学以上では(学校対抗とは別に、クラブチームの大会だが)「アンダー○○」という世界共通のカテゴリーの大会が組まれる。

全国大会まで繋がっていて、優勝すれば国際大会にも行ける仕組みとなっているから、驚きだ。すぐ目の前の大会が世界に繋がる環境はわかりやすい。

※中田英寿も小学3年で大きな大会に出たとかで、国外に行った経験をしたと読んだ気がする。

少年期に日本代表として諸外国の同年代のレベルを知るのはとてつもなく貴重なものとなるはずだ。今年初めて声が掛かった「Jr.NBA」はそういう道の一つと言えそうだ。

 ◆日本サッカー協会サイト内:国内サッカー
  http://www.jfa.or.jp/domestic/

  フットサルや、ビーチサッカーや、シニアの大会まで
  協会サイトで管理している様子がわかる。
  少々バスケとは勝手が違う気がする・・・

 ◇Jr.NBA
  http://www.nba.com/japan/060622_jrNBA_release.html
  

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2006年7月 3日 (月)

バスケットボール界の現状(1)~ピラミッド構造

バスケットボールの普及について、いろいろと調べ、考えてきた。

プロ化の道は、これから地を固める段階であり、プロ論議については一旦触れずに現状のバスケットボール界を取り囲む環境について、自分なりにまとめていこうと思う。

理解しやすいように、いくつかの視点で現状についてセグメント化していこうと思う。

何回かに分けて書き進めようと思う。今回は、堅固なピラミッド構造を古くから作り上げてきたたサッカー界に対比してバスケットボール界を見てみる。

◆あるようでないピラミッド構造

各リーグが乱立状態であり、確かに実業団リーグから日本リーグにあがる道もあり、日本リーグからJBLに上がる道もある。そういう意味では、【トップリーグ】という位置付けが無いことはないが、わかりづらく、それを目指す道筋を小学生もわかるように提示できていないように思う。

「日本トップリーグ機構」の会長:森喜朗さんは、なんとバスケットボール経験者だそうだ。「日本トップリーグ機構」とは、10くらいの団体球技のトップリーグが力を合わせて、それぞれの観客動員を増やそうといった集まりで、去年の5月に発足しているが、具体的にクロスオーバーで観客を増やしている実績があるのか、よくわからない。
わかりやすく言うと、バレーボールを観に行ったら、バスケの試合の割引チケットが貰えるとかいったような考え方のようだ。間違ってはいないと思うが、そのチケット1枚の効果がどれだけのものなのかはわかりづらい・・・

バスケットのトップリーグはJBL・WJBLとされているが、観客動員はbjリーグに劣るハズである。

バスケットボール人口は、日本で野球・サッカーと同等レベルと言われているが、そういった現役のバスケット・プレーヤーがトップリーグにあまり興味が無いのである。

理由は、いくつか考えられる。

 ●企業スポーツの色が濃過ぎる
  学生からリーグ入りできる人数が極めて少なく、目標として設定しづらい。
  結果、プレーヤーが憧れてチーム入りを目指す状況になりづらい。

 ●入場料の割高感が強い
  趣向ないゲーム進行をただ観るだけのチケット代としては高価な印象を与える。
  憧れの的になりづらいため、知名度の高いチーム、選手が一部に限られ
  余計にチケットの割高感が強くなる。

 ●チーム力が拮抗しない
  いくつかのルール変更で選手の移籍も大きくなってきたが、
  ドラフト制度がある訳でもなく、数チームの強さが際立つことも多く、
  対戦カードに魅力がなくなっている。

こういった状況の中、バスケをやるファンは離れていき、企業色が強いがために新たにバスケットやチームに興味を持つファン層を形成できないでいるように捉える。

賛否両論あるかと思うが、意見を聞いてみたい。

ちなみに、わたしは個人的に古く日本リーグで、日本鋼管、日本鉱業などがあった頃からのファンでありコアなファン層の一人だと自認しているが、試合を観に行っても「中間層」がいない感を強く受ける・・・

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